とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

仏検の受験者数推移をみる(2001-2022)

 

前回、仏検協会の報告を見てみましたが、受験者数の減少度合が気になったので、21世紀に入ってからの仏検の受験者推移を見てみました。

まずグラフにしてみます。数字のソースは公式とそのアーカイブより。

 

 

2020の数字が少ないのは春季がコロナ禍で中止になったためです。

細かい数値は以下です。

 

観察結果としては、

・受験者数のピークは準2級を新設してから2年目の2007年。そこからは毎期平均で3%ずつ減少、歯止めかからず。(⇒やっぱり2000年代以降の学生数の減少が大きそう)

・通期では2級の減少幅が一番多い。準2級が新設されたのも大きい。下位レベルの受験者が回ったことで、2級の受験者レベルが相対的に上がり、難易度も上がったかもしれない)

・どの級も受験者数は満遍なく減少しているが、やはりコロナの打撃大きい。上位級受験者の中で、このタイミングでモチベーションが切れた人も多そう。

・3級より上になると級が上がるごとに受験者数が減っていくが、昔から2級→準1級での減少率が一番高い。受験者アンケート()では、最終目的級について1級33%、2級25%とあり、2級で満足する人も多いからと思われる。準1級って難しい割には中途半端な位置づけだし、攻略に時間かかるからね。。

仏検協会の2023/3期の情報公開を見る(仏検危うし)

仏検協会の2023年3月期の情報公開資料が上がっています。

 

 

公益財団法人は公告が義務付けられているので誰でも公式で確認が出来るのですね。

読んでみると、結構詳細なレポートが上がっていて面白いです。簡単に見てみます。

 

1)事業報告書(2022年度)

2022年度の主要数値は以下の通りです。

年間受験者数・・春季秋季全級合わせて18,877人。昔は30,000人を超えていた記憶があります。最近になってガクっと減ってきましたね。(推移は別に調べてみようと思う)

寄付金・・227万円。収益の1.5%程度。コロナになった年から募り始めて3年目だし、こんなもんでしょう。個人107人で216万円も寄付されていて、寄付された方には本当に頭が下がります。

仏検公式ガイド売上部数・・12,034部。受験者の3人に2人が買っている計算。結構な忠誠率ですね。

 

2)正味資産増減計算書

企業で言う損益決算書(P/L)に該当するものです。

収益151百万、経費168百万。17百万の損失を計上しました。。凄まじい出血ですね。数字が悪すぎて衝撃が大きいです。

事業規模を考えると、計上している人件費がそんなに高いとも思いません。受験者が減少しても開催経費を減らせていないのが大きいのだろうと思います。

 

3)貸借対照表

上述の赤字に対応して、長年積み立ててきた貯えをハイペースで食い潰しています。

流動資産が1年で46百万⇒28百万に減少していて、このペースで出血が続くと、あと2年で手元の現金が払底します。

ただ借入も利払いもないので、収益さえ改善すれば何とかなるとは思いますが、どういう手を打つのか不安になります。

 

4)収支予想書(2023年度予算)

収益163百万、支出168百万、5百万の損失を見込み、10百万以上のキャッシュが流出する前提で予算を組んでいます。

予算段階で既に赤字なのか。。それも収益アップという前提があるのに。。

受験者の減少トレンドが2023年も続いた場合、また悲惨な決算になりそうな気がします。

支出を全く減らしていないのが逆に気になりますが、外部からキャッシュを注入してもらえるアテでもあるんでしょうか。あるわけないか。

 

5)まとめ

とにかく赤字幅が大きすぎてしんどいです。危機的です。収益を増やすか、経費を減らすか、どちらかの対応が急務です。

けど、受験者は戻らない、これ以上値上げもできそうにない、定款の範囲で検定以外の新規事業を作るのも難しい、という制約下で増収は難しそうですね。

となると経費を減らすしかありません。現状、実質的には、如何に開催経費を減らしながら、仏検を続けていけるかという退却戦のフェーズにあるんだと思います。

試験会場は徐々に減らされていくでしょう。特に収益に対する支出の割合の高そうな、受験者の少ない地方は厳しくなると思います。

あとは開催頻度で見直しが入ると嫌ですね。イタリア語検定みたいにCBT方式の導入による実質年1回開催化とか。個人的にはそう転ばないことを願っています。

 

※蛇足

目標にしていた通訳ガイド試験に受からなかった自分にとって、仏検は残された忘れ形見のようなものです。

良い思い出がたくさんあります。受かった時はみっともなく、ブログでたくさん自慢しました。それだけ嬉しかったからです。

その自分が頼るべき権威の土台が揺らいでいるのは、本当に切ないものがあります。

なのでこれからは折に触れて、この資格を目指すことの楽しさ(と辛さ)を宣伝していきたいと思います。

 

(追記)受験者数推移を調べてみました


仏検2級/準1級/1級合格までに要した勉強時間と勉強履歴をまとめる

先のエントリーで質問頂いた件、計算したので上げてみます。

まず、自分の仏検の受験歴を再掲します。年次(西暦)、季節、級数、種別、受験場所、満点、得点、合格点、合否の順です。

 

05春 3級筆記 京都 100/94/?? 合格

(6年半程度の空白あり)

12春 2級1次  京都 100/65/60 合格
12春 2級2次  大阪 30/18/18 合格
12秋 準1級1次 京都 120/71/74 不合格
13秋 準1級1次 西宮 120/72/67 合格
13秋 準1級2次 京都 40/25/21 合格

(間に断片的休憩挟む)

17春 1級1次  奈良 150/80/87 不合格
18春 1級1次  岐阜 150/85/89 不合格
19春 1級1次  京都 150/96/93 合格
19春 1級2次  京都 50/36/34 合格

 

そして以下が合計の勉強時間です。3級、2級の時も合わせてそれぞれ何時間要したか、大まかに計算してみました。独学もレッスンも全部含んでいます。

 

3級 約100時間
(4か月。平均約50分。100%市販参考書。)

3級→2級 約250時間
(8カ月。毎日約60分。100%殆ど書取)

2級→準1級 約750時間
(18か月。1回不合格。毎日約80分。90%書取。10%仏検対策)

準1級→1級 約2400時間
(52か月(中断期間除く)。2回不合格。毎日約90分。書取+雑誌購読+通訳案内士対策+通信添削+個人レッスン+直前対策全て)

 

資格の等級が上がることに、勉強時間が大体3倍ずつ増えてきています。

最初からの総合計だと約3500時間、正味の年数にして6年10か月(82か月)でした。

 

ただ、この数字を見て、こんなに必要なんだとか、これくらいでいけるんだとか、鵜呑みにしないでください。

 語学の上達に必要な時間というものは当然、その人の適性、年齢、他言語の学習歴などによっても大きく左右されますし、個人差が大きい数値なので参考程度に見るだけにして頂きたいです。

 

ちなみに私自身は大学時代に第二外国語でフランス語を選択していたので、その部分はアドバンテージになってると思いますが、進度からして時間にして50時間程度のものだと思います。

それとフランス語の学習の合間に、1年半ほど英語を学んでいますが、全然スキルが身に付いていないので、その部分は殆どアドバンテージになってないと思います。

 

ついでに言い訳をさせていただくと、

私の場合、フランス語学習の中でも、ディクテしながら小説を読むことに夢中になったり、通訳案内士試験の対策をしたり、色々な事をやってきていて、仏検に向けて一貫した対策を取ってきたわけではありません。

色々やったことが結果的に仏検攻略に役立った部分もありましたが、仏検に対しては、蛇行しながら少しずつ螺旋のように進んでいた感じでした。

なので、もし一直線に仏検1級を目指すべく対策を取っていたら、もっと少ない勉強時間で済んでいたかもしれません。

 

・・ともかく。久しぶりに過去のブログを色々振り返ってみたら、稚拙な文章ばかりで情けなくなったけど(今も酷い)、色々なことで楽しんだり喜んだりしたことが思い出されて、幸せな気分になりました。

イタリア語も、その道中で色々な楽しみを見つけながら、少しずつ続けていこうと思います。

odoratさん、気付きの機会を頂き有難うございました。ディクテを楽しく続けられ、仏検準1級のリベンジを果たされることを願っています。

 

(2/8 追記 プロセス別学習比率)

さらに、集計した3500時間を語学学習の4プロセス(「読む」「聞く」「話す」「書く」)にどれくらい費やしたかを計算して割り振ってみました。

ディクテは「読む」と「聞く」にまたがるので、それぞれに半分ずつ割り振りました。仏検問題集に費やした時間は、全部に按分で振り分けました。大まかだけど、だいたいこんな感じ。

「読む」・・ディクテ、雑誌、小説購読など 約2350時間

「聞く」・・殆どディクテ 約800時間

「話す」・・殆どプライベートレッスン 約200時間

「書く」・・殆ど通訳ガイド対策、通信添削 約150時間

 

凄まじいインプット偏重ぶり。。全部をしっかり上達させたいと思ってはいたものの、自分の興味を優先していたら、こうなったという感じです。

聞く、話すの部分に費やした時間は、殆ど仏検準1級を取得してからのもので、通訳案内士を目指すための訓練目的に割いた時間が多いです。

ただ今思えば、仏検は読解、聞取に偏った試験だったので、この勉強配分がむしろ有利に働いたかもしれません。

他方で、DALFの点数が「読む」「聞く」の順に偏って、「話す」「書く」で苦戦するのも、この勉強時間を見ればそりゃそうだよねという話でした。

 

(2/11 追記 仏検3級⇒1級に関する勉強履歴)

全勉強履歴もまとめておきます。まとめのまとめになります。時系列が分かりやすくなるように過去のエントリーに全部受験年度をつけておきました。

3級受験時代はまとめてなかったので(勿体ない・・)(⇒3級もそれっぽいのはあったので改題して追加します)、スタートから、3級、2級、準1級を経て1級までの歩みをほぼ網羅したものになります。途中の通訳案内士試験対策も含みます。

偏ったアプローチからの仏検受験だったので、攻略法を指南する勇気はないのですが(書取を4年続けろとか、さすがに言えない)、仏検攻略を考えている方に何か役に立つエッセンスがあれば嬉しいなと思います。

 

 

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2019年度仏検1級まとめ

以下、長いので結果から分離させています。

 

(8/17 追記)仏検1級1次対策

去年2たび仏検1級に落ちた(⇒)後は、通訳案内士試験対策をしていて、仏検のためと呼べるようなことは殆ど何もしていませんでした。

で、今年の1月にその通訳案内士試験も不合格となり、自信があったこともあって、その衝撃が大きすぎて、その後2か月くらいフランス語から遠ざかっていました。

目標を失ってしまい、もうどうでもよくなったのが大きかったです。

それでも少しずつ回復してきて、やっぱり今年も仏検を受験しようかなあとか思い出したのが3月末ごろで、ウジウジ迷いつつ具体的に動き始めたのは4月に入ってから。

そんなので受かると思うわけがなく・・動き始めた後もブログに何も書く気になれなかったのは、こういう経緯からです。

ただ、今年は短期の対策だからこそ、思い切ったことをしようと思いました。

 

要点は3つ。

(1)聞取の空欄補充(聞取1)対策に時間投下する。

この部分は、2017年は5問正解10点、2018年は7問正解14点だったけど、上手く嵌れば、もっと点を取れたはずという感覚があった。平均点も高いパートだし、ここで9問取れば両年とも受かっていたわけだから、そのための準備を一番重視しようと。

 

(2)書く問題に対する対処を峻別する。

2年前の受験時に、仏検1級は書けないと受からないと書いたが、この部分に関しては、名詞化(問題1)対策は新しくやるが、和文仏訳(問題9)は対策するだけ無駄と割り切り、何も対策しないことにする。時間が足りなすぎる。

 

(3)長文関係も割り切る。

未読だった雑誌の記事をリハビリとして読むだけで良いことにする。2017年、2018年の時点で相応に点が取れていたので、真面目に考え過ぎない。

 


・・要は、聞取の空欄補充と名詞化対策をすることで、去年足りなかった4点を埋めにいったということです。

 

具体的にしたことは以下。

 

1.公式ガイドブックで過去問を解く

2019年度版1級仏検公式ガイドブック(CD付) (実用フランス語技能検定試験)

2019年度版1級仏検公式ガイドブック(CD付) (実用フランス語技能検定試験)

 
仏検公式ガイドブック傾向と対策+実施問題 1級〈2016年度版〉―実用フランス語技能検定試験

仏検公式ガイドブック傾向と対策+実施問題 1級〈2016年度版〉―実用フランス語技能検定試験

 

聞取の問題をたくさん解くのが一番の目的。今更、公式とかふざけてるのかと言われるかもしれないけど、自分の場合、胴元が発行する公式本というのが馴染めなくて、ずっと敬遠していた。

昔、TOEICを勉強していた時代もやっていたことがあったけど、この手の本は検定試験の意義を曲げてチートするような感覚があって。。

でも2回落ちると考えも変わる。受かるためには、もうそんなこと言ってられない。2019年版と、某アプリ経由で中古の2016年版を入手しました。 

本当は2016年よりもっと以前のが欲しかったけど、オーディオCD付きの安価な中古版が見つからなかった。

それでも7年分の過去問演習ができたのは大きかった。特に書取、聞取は2周繰り返して攻略の仕方がだいぶ分かった。

読み上げはゆっくりなんだし慌てなくて良いんだ。聞取の空所補充で9問取るという目標に対して、かなり自信を持つことができた。

一方で、名詞化、多義語、時事用語等の知識系の問題群は、どうせもう二度と出ない問題なんだし、あまり役に立たないかなと思った。一応全部一通りなぞったけど対策は諦めた。

 

2.EURONEWSの高速ディクテをする

聞取対策2&書取対策。このサイトは毎日20個以上、45秒~120秒くらいの平易なフランス語ニュース動画を量産してくれる。

その中で5個くらい動画を抽出し、タイトル名を削除して(ヒントになってしまうから)、MP3ダウンロードし、聞き取る回数を2回と制限を付けて、ほぼ毎日ハイスピードディクテをした。

制限付きなのは時間がないのもあるし、本番並みの緊張感をもたせないといけないというのもあった。

あと以前はディクテが面白くてフランス語の勉強をずっと続けていたので、楽しかったころの初心に帰りたいなというのもあった。

本番並みの緊張感をもって、聞き取る集中力を高めつつ、ボキャの穴も埋めようという目的をもってやったが、正直役に立ったかどうかは分からない。

(※注意 2023年春頃より同時通訳がなくなり字幕中心になったため、この方法は難しくなりました)

 

3.名詞化問題演習をする

フランス語名詞化辞典

フランス語名詞化辞典

 

もう1つ食わず嫌いしていた名詞化も。動詞と名詞の対照例文が900文以上載っている。仏検業界では有名な本。

自分は暗記が苦手な人間なので、こういう目録系をやるのが億劫だったが、名詞化対策はちゃんとやらないとダメだろうと取り組むことに。

毎日30分、休日と直前1か月は1時間以上ガリガリ例文を書き写しつつ、2周目以降はクイズ形式で演習しました。

全然演習時間が足らないと思ったけど、本番では2題出来たから成果あったんだろう。

 

4.雑誌を読む

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2、3に疲れた時とか、あと休日は必ず1時間、Science et Vie、African Businessの読み残し部分を読んだ(仏語雑誌のカテゴリーで何回か紹介したもの)。

去年、先生に購読を勧められた総合週刊誌(L'ObsとかL'expressとか)を読んでいた時期もあったけど、今更興味が持てず、自分の興味を充足させる方に回帰しました。

意外な発見を重視するなら、総合系で雑食になった方が良いんだとは思うけど。

 

※勉強時間について
平日は朝活80分が基本ベース。GW明けくらいからは昼休みも40分やっていたので合計120分くらい。

春は仕事の繁忙期なので夜は割り切って何もせず、早く寝ることを心掛けるだけでした。

休日は210分(3時間半)、1日どこかでやると決め打ちしてやりました。大体午前中に一気にやることが多かった。

もっと増やせるかなとも思ったけど、さらに負荷を増やすと集中が持たないし、翌日に反動がくるので諦めました。

 

 

(8/18 追記)仏検1級1次結果

で、6月16日の1次試験の実際の結果を問題順にまとめたのが以下。左側が満点、右側が自分の得点。記述部分は?付き推測値。多分今回は殆ど誤差はないと思う。

1 名詞化  12/4?
2 多義語   8/4
3 前置詞   8/4
4 用語補充  5/0
5 動詞活用 10/4
6 長文完成 10/8
7 内容一致 12/10
8 長文要約 15/13?
9 和文仏訳 20/3?

書取     20/19?
聞取
1 用語補充 20/18
2 内容一致 10/9

合計     150/96(合格点93点)

 

用語補充、和文仏訳が壊滅気味なのは想定内。6,7,8の長文系が割と簡単だったこと、書取、聞取が(演習の成果もあって)会心の出来だったことで、狙っていた部分については、これ以上ないくらい得点を重ねられた。

でもボーダーも例年に比べて高く93点まで上がっていて、何とか3点差で2次に滑り込む。

やっぱり上位層は皆簡単なところは逃さず取っていくんだなあと。上位10~12%で足切りする1級1次はそういう意味で厳しい。たぶん今年の受験者平均は70点超えたんじゃないかと思う。

 

(補足⇒実際の2019年度の1級の平均点は68点で標準偏差は22でした。自分のブログを辿ると、2016年が平均61点で標準偏差18.5、2017年が平均63点で標準偏差20だったことが分かるので、少しずつ問題が易化し上位と下位の点差が開いてきている様子。あくまでも点数が正規分布している前提ですけど。。)

 

・・今までの仏検1次を振り返ってみると、2級は長文だけ出来れば合格点は超えられたし、準1級も長文と書取の2つを克服すれば何とかなった。

けど、1級の場合、自分のように書けないまま強行突破を図るとなると、長文、聞取、書取の3つを克服し、全てで9割前後取らないと無理なわけで、かなり無謀な企てだったと思います。推奨しません。

 

 

(8/19 追記)仏検1級2次対策/本番

6月16日の1次が終わった後、自己採点が90点を超えていて感触としては7:3で通過しているかなあという感じだったけど、過去2年の不合格の経験から、あまり合格に現実味を感じなかった。

少し2次の練習を試みたりもしたけど、独学だと対策の仕方も分からないし全然気乗りしなかった。

なので7月10日に1次合格が分かったときは、かなり慌てた。2次対策はもう独学では無理だろうから、誰かに指導を仰がないといけない。。

 

・・今回は1つだけアテがあった。瞑想先生がいる。去年10~12月にガイド試験対策をする際に教わった大阪在住の先生で、色々な面で本当にお世話になった(試験は落ちたけどな)。

早速アプローチする。臨時講師を御願いしたところ、試験まで11日間の短い間に、何と2時間ずつ6回のレッスンを大奉仕価格で引き受けてもらえることに。

それだけでかなり安堵した。翌日から、少し会話のリハビリをした後、具体的に準備を重ねて行った。

 

(1)論理展開の矯正

エクスポゼの進め方として、仏検準1級の時に自分が進めた方法として、3点の論拠を順に話す方法を先生に説明したのだが、先生曰く、それだと論拠を3つ挙げるのも大変だし、説得的に物事を進めるのは難しいとダメ出しされた。

説得的であるためには、展開(テーズ)⇒反論(アンチテーズ)⇒結論(サンテーズ)を進める方が一般的だろうと。

フランス人は中3~高3の間にそういった練習をさせられ、10分くらいの長い論証の練習もあるのだとか。。3分なんて簡単でしょ、と言われるが俺には難しい。

 

(2)具体的な3分演習

概念を理解したら実践あるのみ。公式本にある御題や、先生が考えてきてくれた御題について3分でエクスポゼを準備し、展開、反論、結論のパートを1分ずつをメドに作って話す演習を繰り返す。

とにかく大事なのは、ゆっくりと、接続詞を上手く使って、流れを明瞭に示すこと。マシンガントークにならないように気を付けてと注意される。

 

(3)語彙補強と反論

展開⇒反論⇒結論の流れを掴み、演習を進めると、だんだんテーマの類型化ができるようになってくる。

マンネリにならないよう、先生に色々な語彙を肉付けしてもらいながらをエクスポゼを推敲していく。

特に仏検に多い、格差、多様性、平等、税制に関するモドクレ(キーワード)はたくさん助言をもらった。

で、スピーチを練り返したら適当に反論をしてもらう。この先生は非常に頭が良いというか、よく鍛えられていて、自分の作った適当なロジックのアラを嫌らしくつついてくる。これはこれで鍛えられた。

・・

で、7月21日、仏検1級2次へ。会場はまた京都。

朝一番で、三条烏丸南側の例の有名なベローチェへ行き、出されそうなお題について、展開、反論、結論のシミュレーション直前対策をする。

 

・・9:00になって二次試験会場へ歩き始める。目的地は、三条烏丸から4km弱、京都の碁盤目の右上、京大の吉田南キャンパス。

会場での事前の待ち時間が長いと緊張するので、時間ギリギリに着くように歩いて行って無心になって落ち着こうと思ったが、朝から蒸し暑い日で歩くうちにどんどんグロッキーに。

京都の暑さを舐めてました、本当にこの街は風が吹かないのな。ゼーゼー言いながら集合時間5分前に大学へ入る。

自分の集合時間は9:59。京都の1級2次受検者は4人(1次は22人だった)。面接は3人1組で進んでいくが自分は4番目なので1人後ろ。

自分の後には、たくさんの2級受験の方たちが既にスタンバイしている。

控室で少し涼んだ後、集合時間5分後に面接を行う教室の前へ移る。前の組の若い子の面接が既に始まっていた。

何について言っているかは分からないが、よく通った声が廊下まで響いてくる。すごく流暢で滅茶苦茶うめー。ビビる。この子は普通に合格だろうな。

 

試験の3分前。係の方から、おもむろに課題がフランス語で書かれたA5横のペラペラの紙切れをさっと渡される。

A「中年の引籠りが増加しつつあることについてどう思うか?」

B「・・」

 

Aの引籠りは想定の範囲内。自分の対策レーダーに引っ掛かった。Bは瞬間的に選択から捨てたから忘れた。

Aの課題について半紙にメモを取るが、本番では読むのが禁止なので流れの整理だけ。下敷きがなくて書き難い(準1級の時も似たような事を書いていた。)

 

テーズ、アンチテーズ、サンテーズとマントラのように唱えながら、流れを無心で考えるが集中できない。

準備の3分など、あっという間。前の組の面接が終わり、さっさと入室を促されてしまい、思考がまとまらず分裂したまま教室に入る羽目に。

 

教室の中には年配のフレンチマダムと、中年の男性日本人(全く喋らない)の2人が座っていた。

マダムはAimableでSympaでSouriantな感じ。話しやすそうだけど助けてくれるだろうか。

名前だけ名乗らされた後、さっさとスピーチを促される。覚悟を決める。

 

「よくないことだと思う。政府はこの種の人たちに職業訓練と所得補填をしないといけない。ケアが足りない。失われた世代が学校を卒業する時、日本は未曽有の不景気だった。自分も苦労したが、就職市場は異常で不安定だった。その苦境は自己責任だという人もいる。引籠る方が悪いという人もいる。しかし格差の放置、世代間の不公平の放置は社会を脅かす。また大きなテロが起こるかもしれない。政府はこの問題を放置すべきでない。」

 

・・変なことは言ってないが反論と結論が弱かった。あと中高年の引籠りと失われた世代を勝手に同一化してしまったり。

具体例の肉付けも弱いし、論理的明快さも乏しい。言いたいことが全部言えていない。失敗。

 

質疑へ移る。マダムがベラベラ話し出すが、何が言いたいのか良く分からん。質問なのか、説明なのか、愚痴なのか・・よく喋るなぁ。

 

・・少しずつ質問してるんだと分かってくる。

「国も訓練制度とか、実際に色々やってるでしょう?それとの整合性はどうなの?」

「引籠りって歳取っている人多いの?周りの人たちでは救えないの?」

 

痛いとこ突かれても頑張って答える。

「今の制度は不十分だ。”失われた世代”は働く経験が出来なかった人も多くて、それは訓練だけでは補えない。そのロスを補うには手当も欲しい。本当に大変な世代だったんですよ」

と財源を無視した要求をして逆ギレしたり、

「引籠りは色々なケースがあって、一意に解決策を語れないんですよ。」

とか適当に逃げたり。

 

質疑が続く。面接時間が長く感じる。正直マダムとの会話の噛み合わせがあまり良くない。途中で語彙が怪しくなる。流暢さへの壁が本当に高い。。

悪戦苦闘の末、9分がやっと終わる。長かった。永遠に感じた。後半はスタミナ切れ。それでも今の自分のベストは尽くした。退出してメモを返し解放される。

 

・・エクスポゼは凡庸だったが一応結論を話せたことは評価されるか?ただ、質疑がぎこちなさすぎたのでどうか?

準1級の時は滅茶苦茶でも受かったので何とかならないだろうか?でも一次試験の合格率が12.9%と高めだったので、大量絞込みとかあるんだろうか?

3週間弱、結果を待つ間、楽観と悲観がグルグルと頭を回っていた。

 

・・そして8月9日に合格発表。結果は36点だった。2次も2点差で何とか滑り込んでいた。

今年の仏検1級最終合格率は11.4%だったけど、2次に関して言うと、前回不合格の再受検者含めてもおそらく85%以上、つまり7人に6人は受かっていた。

なので、まずはエクスポゼの論旨さえ理解してもらえれば、それだけで合格点に近い点がもらえるんじゃないだろうか。

自分のあの酷い質疑の質を考えると猶更そう思う。。いい加減なことは言えないけれども。

 

・・これで仏検について振り返るのも終わり。書けるだけ率直に書いたつもりです。

仏検1級は確かに簡単ではないけど、こんな奴でもパスするなら、自分も挑戦してみようかとか少しでも思ってもらえたら嬉しいです。

まとめ中に傲慢、不快に感じる部分もあるかもしれませんが、個人の感想と思ってご容赦ください。

 

 

 (さらに追記)

2019年以前のまとめについても、ここから参照できるようにリンクを貼り付けておきます。

色々な試行錯誤を経て、ここまで来ているのが分かると思います。

 

 

 

 

2019年度仏検1級最終結果

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昨日から、またブログを更新しようと思ったのは、このことを報告しようと思ったからというのもある。

 

・・それにしても驚きました。仏検、受かってました。

今回は1月に通訳案内士試験に落ちてからブログは放置のままでした。

1級の再々挑戦を決断してから、エントリー、対策、1次受験、2次受験を通じて何も記録を残していませんでした。

去年に比べて準備期間も短く、突破は難しいと思っていたし、ガイド試験と合わせて不合格を繰り返す様を晒し続けるのも辛かった。

それに、ブログを更新する作業自体が面倒になっていた、というのもありました。

それでも、やっぱり勉強の記録をずっと綴ってきたブログだからこそ、非公開にしてでも何か残しておくべきでした(まぁ自分用の簡易日記みたいなものはつけてるんだけども)

 

・・
1級はクセが強くて難しかった。打ち負かされた。

1次は3度目に及んでも全く勝てた気がしない。

得点が積めそうでなかなか積めない。積めたと思っていても、振り向くといつの間にかボロボロと無残に零れ落ちている、まるで砂上に楼閣を組み立てるような試験でした。

2次も色々厳しかった。


これで通訳案内士試験のショックを払拭できるわけでもないけど、仏検も1級まで到達すると、これはこれで結構な感慨があります。

このブログ自体、仏検3級を目指すところから始まったけど、まさか自分がここまで辿り着くとは夢にも思いませんでした。

 

今回の受験に関する履歴と所感については、このエントリーに追記する形で何回かに分けてまとめます。最後は真面目に振り返りたい。

 

(8/14 追記)これまでの仏検の歩み

以下は、自分の仏検の受験歴。仏検カテゴリーでも確認できます。年次(西暦)、季節、級数、種別、受験場所、満点、得点、合格点、合否の順です。

05春 3級筆記 京都 100/94/?? 合格

(6年半程度の空白あり)

12春 2級1次  京都 100/65/60 合格
12春 2級2次  大阪  30/18/18 合格
12秋 準1級1次 京都 120/71/74 不合格
13秋 準1級1次 西宮 120/72/67 合格
13秋 準1級2次 京都  40/25/21 合格

(間に断片的休憩挟む)

17春 1級1次  奈良 150/80/87 不合格
18春 1級1次  岐阜 150/85/89 不合格
19春 1級1次  京都 150/96/93 合格
19春 1級2次  京都  50/36/34 合格

 

大きく分けて3期に大別される。

(1)第二外国語としての経験だけを頼りに、取り敢えず3級めがけて4か月勉強した2005年(古い・・)

(2)英語時代に試しで始めたディクテの効果を体感したくて2級、準1級と立て続けに挑んだ2012年~2013年(自分の力を過信して準2級すっとばした・・)

(3)通訳案内士試験の地獄に倦み、力試しで1級に挑んだ2017年~2019年

どの回も印象深いけど、(3)の端緒となる2017年の春期が特に印象深いです。

まだ未知だった1級について、難しいだろうなと事前に予想していたものの、大健闘の点数が取れたので凄く嬉しかった記憶があります(当時は抑制的に書いてたけど)。

それ以前、4年以上レク的感覚で続けていた小説のディクテが、自分にとって2級から1級まで通底する仏検対策にもなっていたのは間違いないところです(1級はそれだけでは攻略は無理だったが)。

自分の好みに合う勉強法を見つけ継続した結果、語学力を伸ばせたのは本当に幸運な事だったと思います。

・・以下長いので、別エントリーとしてまとめを分離しました。

 

 

2018年度仏検1級2度目の敗北学習記録

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だるいけど、去年の仏検1級不合格から何をやったか残しておきます。

考えてみると、今回も通訳案内士試験の片手間で受けてたし、どこか試験をナメてました。去年7点差だったことに、どこか甘えがあったんだと思います。

1級は真面目に対策しないと受かりません。通訳案内士に受かったら、もう受けないつもり。でもよくやったよ俺。



Science et Vieとか、African Businessとか、L'Obsとか、L'Expressとか、去年から色々な雑誌を読んできた。読解問題に役に立ったとは思うけど、去年からある程度解けていたので、あまり伸びしろはなかったかなあ。


L'Assommoir (French Edition)

L'Assommoir (French Edition)

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ゾラの「居酒屋」。大惨敗を喫したガイドの面接試験の後に読む。「ジェルミナル」の主人公エチエンヌのお母さん、ジェルヴェーズ が主人公。むせ返るような庶民風俗の生々しい記述と、救いがありそうでない結末に圧倒される。これは「ナナ」も読まなきゃと思って、今読み始めたところ。楽しみ。


瞬間翻訳訓練をする - とにかくフランス語を勉強する
瞬間翻訳訓練をする第3ステップ2 - とにかくフランス語を勉強する
去年の通訳案内士試験対策。こんな訓練していて間に合うわけないのに。仏検1級1次にはほとんど関係ない部分だと思う。


体験レッスンを受ける - とにかくフランス語を勉強する
1月から個人レッスンを受けている。今も通訳案内士試験を目指して継続中。主には通訳案内士対策だけど、ディスカッションなどもして1級2次対応も考えていました。これは思い切ってよかった。スパルタ先生に会って世界が広がりましたね。


和文仏訳講座も始動する - とにかくフランス語を勉強する
アンスティチュフランセーズの通信添削の中の、上級和文仏訳講座を1ターム(10回分)しました。仏検1級を思いっきり意識しての活動。色々参考になる部分もあったけど、問題が難しすぎるし時間かかるのも難。フランス語でプロを目指す人用じゃないかなあ。

・・よくこの勉強量で受ける気になったなという感じ。


(追記)
2019年、リベンジしました。

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2018年度仏検1級1次結果






通過した方はおめでとうございます。2次でも日頃の鍛錬の成果を遺憾なく発揮できることを祈っています。
自分は去年より5点ストレッチしたけど、合格基準点も2点伸び、結果4点足りず。去年から3点しか詰められませんでした。
おそらく平均点は66点くらいだと思う。


去年より名詞化、聞取で点を伸ばせたけど、逆にある程度取れていた前半部分で殆ど点を失い、和文仏訳は相変わらず絶望的という苦しい展開。やりようにやってはもう少し点を積めたと思うし、終わってみると悔いが残る。


一番大きな敗因は、去年に、書けないと受からないって考察してて今年も実際そうだったのに、それに対する対策を積んでいなかったことだと思う。


150点満点のうち、30〜40点分くらいは正答率が低い短答型設問が占めているこのテスト、自分に与えられた時間のリソースを考えると、この部分で計画的に点数を積み上げていくのは困難だと思っている。


だから、正答率と配点比率が比較的高い部分から着実に点を積み上げないとダメだろうと言うことで、自分の場合は、特に苦手な和文仏訳がキーポイントだと分かってはいたんだけども。。


1月からやるぞと勢い込んで始めた通信添削は仕事のバーストを口実に1クールしか続けられなかったし。。


いや、それ以前の大前提として、作文に限らずフランス語に触れる絶対量が足りなかったかなぁ。かなり楽天的すぎたような。反省点は色々。


・・
とにかくこれで1つの区切り、仏検はもう良いや。勿論、取れるなら取りたいが、来年まで引っ張って頑張っても点を積み上げられる気がしないのが本音。
再挑戦予定の通訳案内士試験に落ちたら、3たび受けるとか言い出すかもしれないけど、そんなシチュエーションは想像したくもない。とにかくお疲れ様でした自分。


(追記)
勉強履歴振り返りました。

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2018年度仏検1級1次

今回は地方で仏検を受験しようと思い立ったので、当初の目論見では、土曜から仏検を兼ねて泊まりがけ旅行の体にするつもりだったのだが、直前になって土曜に仕事で倉庫に行く羽目になり、結局日曜の日帰りに。宿はキャンセル。


さらに、当日になって、外出した後に受験票を忘れていたのに気づくが、まぁこれは試験会場でゴネれば良いかと気を取り直す。


ターミナル駅に午前中に着いて、駅前のスタバで対策問題集を解いておく。単なる気休め。その後、試験会場へ。





今まで受けて来た関西の試験会場と違って、運営がアナログで面白かった。写真の他に何も案内がなかったり、試験前20分前でも、受付に誰もいなかったり・・


あと地方の仏検って、受験者が本当に少ない。自分が受けた会場は1級は2人、2級は4人だった。大教室に2人というのは中々壮観なものでした。


地方になると、こういうマイナーな言語は講師とか学校とか、入門を超えたレベルの学習環境を提供するリソースが極端に少ないんだろうなあと思う。だから比較的高い級の受験者は都市部に偏るんだろうな。


・・
肝心の試験詳細は別途。今日は疲れたので自己採点もしてない。感触は去年より落ちたなと。(だから自己採点したくないんだけど)


最後のトラブル。
2時間の筆記試験問題の後、書取聞取試験までの休憩の間、喉が乾いたので自販機でポカリスエットの親戚のイオンウォーターを買ってグビグビ飲み干したら急に腹痛に襲われる。


試験再開前、席でお腹を押さえてうずくまっていると、様子が変だったのだろう。試験監督の方にまで心配される始末。書取中は辛かったけど、聞取中にはほぼ回復。何とか持ちました。


試験後、サッカー場まで歩いて、Jリーグ見て帰郷。


(追記)
結果出ました。

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2017年度仏検1級不合格への歩み

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去年の8月の通訳案内士受験後からの10ヶ月分の勉強のまとめ。今回は衛生管理者受験や仕事多忙に伴う中断(という名目のサボタージュ)も挟むために少な目。





Science et Vieという科学雑誌。もう1年半以上講読している。今や最低限のフランス語学習の接点を提供する"主食"になってきた。仏検的な方向で言えば、多少は語彙を補強してくれたとは思うけど、それだけでは未だ不十分でした。仏検攻略を真面目に考えるなら、もっと色々な分野の色々な文書にあたって、語学体力を養わないとダメでしょうね。




衛生管理者受験後の息抜きにモーパッサンの長編小説をじっくり1つ読んだ。邦題「ベラミ」。美しき友の意。イケメンでワープアのデュロワが、友人の紹介で新聞社に入り、女を食い物にしながら出世していく様子を描く。19世紀のパリの雰囲気がジゴロ文学にはよく似合いますね。女の一生も脂肪の塊も読んだし、モーパッサンはもう卒業かな。お世話になりました。




ガイド試験シフトの一環として、100のトピックを3ヶ月ほど一通りじっくり読んで書いた。「タタミ」「俳句」「神社」等、少しは身の回りのことについて表すために言葉が出るようになったとは思うが、本当に成果を発揮するのはこれから。この本はまた秋にしっかり復習する予定。仏検の筆記には殆ど関係ない。




仏検受験を思い立つも、さすがに試験慣れが必要だろうと購入。一通りやって自分なりの攻略法をまとめた。
前半4題は知識系なので時間を割かずにさっさと割り切る事、動詞活用は引っかけられやすい受動態、過去完了、ジェロンディフ、接続法・条件法の場合分けフィルターを丁寧に精査する事、長文完成・長文正誤は時間をかければ点数が上がる可能性があるのでじっくりやること、和文仏訳は最後30分くらい使ってじっくり練り上げるべき事(実際は15分くらいしかかけられず惨敗)、聞取選択はとにかくメモしまくることなど。特に動詞活用、聞取選択あたりは、事前に対策問題にあたった効果が少しは出たと思う。


(追記)
2018年も受けました。

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2017年度仏検1級1次結果

1次試験発表日。通過できた方はおめでとうございます。2次試験本番まで悔いなく準備を積めるように頑張ってください。


で、自分の結果。





予想より得点が少し高かったのは、書取と長文要約で好意的に採点してもらえたから?惨敗とまではいかないけど惜しくもない。合格ラインにははっきりと大きな壁があった。受かるために頑張ったつもりだったけど、冷静になってみると準備期間が短すぎた。。


これまでのフランス語の資格受験は、普段は好きな勉強をしつつ1、2ヶ月くらい前から少し資格に寄せた勉強をして点をかき集めに行くパターンでやってきたけど、このやり方では1級は無理でした。なめすぎ。


あと問題別で言えば、前半の穴埋めでも、長文でも、聞取でも、万遍なく点を失ってしまったけど、やっぱり書けない問題(名詞化作文、和文仏訳が出来ない)を放置したまま、ここまで来たのが一番厳しかったかなと。


1級は、しっかり書くことができないと厳しいです。誤魔化せない。名詞化と和文仏訳、合計32点のパートがほぼ0点という制約下では上積みできる点数も限られてしまうし。


名詞化対策に関して言えば、名詞化辞典を繰返しドリルするとか表現用のノートを作るとか、和文仏訳対策に関して言えばスクールや通信添削で指導を受けるとか(仏検のあの和文仏訳は独学で対策する方法が思いつかない)、課題克服のためのメニューを作って、しっかりこなしておかないとダメだったと思う。


・・
まぁともかく。色々と貴重な経験が出来た(強引で凡庸なまとめ)。この敗退記録を読んだ他のフランス語学習者(特に独学者)の方々が、自分の屍を乗り越えて来年に合格を掴んでくれたら。皆さん頑張って書く練習を積んでください。


次はガイド試験の1次が8月20日にある。あと1か月半、去年落ちた一般常識を克服しよう。




(追記)
ここまでの勉強履歴を振り返りました。

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