とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

あの頃エッフェル塔の下でを見る

またフランス映画を見たいなあと思ってたら、テアトル梅田でやっていたので表題の映画を見に行ってきた。


もう終幕直前なのだな、上演は19時半からの1回だけ。1100円デーなのに90席のキャパに客は20人ほど。


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原題は"Trois souvenirs de ma jeunesse"。直訳すると、我が若き日の3つの想い出。邦題と全然違うじゃん。


映画が始まってディクテ病が出る。話されるフランス語を脳内でスペルに分解して思い浮かべたくなる病気。ってずっとフランス語を聴いて条件反射的に書き取る作業していたからな。もうこの病気は治らないかも。
ちなみに字幕なしでセリフを聴き取りきるのはしんどくて、スラングは全然分からない。ナレーションは大体分かる、というのが今のレベル。


(以下ネタバレを含む)
主題は壮年期に入りかけた主人公ポールが、子供時代の家庭環境、高校時代の共産圏での冒険、大学時代の遠距離恋愛絡みのゴタゴタを回想することなのだが、そこに剥き出しの青春が細切れのエピソードとともにごった煮に絡まる感じ。
弾ける知的好奇心とか、湧き出る肉欲とか、背伸びしたいスノッブさとか、色々剥き出しの青春が溢れていた。この辺は見れば分かるとしか言えないや。
見た後、爽やかになるような映画ではない。ただ自分の若い頃の痛みとかが色々オーバーラップしてきて何とも言えない感傷が残った。


帰ってこの映画についてWikiで色々調べてたら、この作品が2月26日発表の今年のセザール賞(フランスのアカデミー賞)に最優秀作品、最優秀監督含めて多部門でノミネートされている事を知る。結果に注目したい。
→(2/28追記)監督賞受賞したみたいですね。おめでとうございます。


ちなみに主人公ポールの故郷のメインの舞台はルーベというベルギー国境に近いフランス北部の田舎町。リールの右上。ジェルミナルのモンスーからはかなり北側になる感じ。冬は寒そうだな。