とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

ジェルミナル5−2

ジェルミナルの書取は7部構成のうち、5部に入っている。話がどんどん拗れてきて心が荒む。書取のペースは毎日書き取る分量にして5分ほど、復習を簡略化して従来は必ず2回書取ってた部分も殆ど1回書取にしているからサクサク進む。


対照する上下巻構成の日本語版も下巻へ突入。

ジェルミナール〈下〉 (中公文庫)

ジェルミナール〈下〉 (中公文庫)



日本語版は書取の最中は全く見ないようにしていて、1日の最後、その日書き取った文の中に、自分の仏文和訳解釈で誤っているところはないか、上手く解釈できなかったところは何が原因かを確認するときにだけ用いる。


原書講読に日本語訳を併せて用いるのは、邪道というか、著者の構築する世界観をフィルターなしに直接摂取する機会を妨げるという意味でデメリットが多い気はするが、自分は仏文解釈の成否に納得して進みたいから現状は肯定的に使っている。


今回の翻訳者の河内清先生は、訳し方が堅実で突飛な解釈が少なく、自分のような学習者には合っている。訳出の理由にほぼ納得できるから助かる。
最初の頃、登場人物のセリフが自分のイメージと違って少し粗野過ぎるかなあと感じていたが、舞台が苛烈な環境の田舎の炭鉱であることを考えると妥当かなと思うようになってきた。


訳出をまとめて確認する作業は、文章が難しかった日なんかは憂鬱になる。自分の脳内和訳はよく大きな誤りを犯す。否定と肯定を間違えて話の筋を真逆に取り違えるとか、条件法現在(実現不可能な仮定)で書き取っている筈なのに、脳内で直説法単純未来で訳しているとか。


殆どの誤りが落ち着いて解釈すれば対応できるものなんだけど、その落ち着くといういう事が一番難しい罠。


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最終的にはもっとスキルを高めて、フランス語の名著を日本語訳なしで読み進められるようになれたら色々捗るだろうなと思う。でも冷静に考えるとかなり厳しい。