とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

Science et Vie 201606






5月号は届いた時から背表紙が千切れていて、まるで中古版みたいなのが送られてきたのでかなりイラっときた。適当過ぎるだろ。取り敢えず後回し。6月号から先に読む。


・昆虫型マイクロロボットの進歩
表紙にもなってるメイントピック。別に昆虫が特別好きなわけではないが、この表紙の昆虫ロボットのフォルムの美しさには見入ってしまうな。


実際に、20mgの重さしかないのに羽ばたいて舞うハチ型、何百倍の重さの荷物を持ち上げるアリ型、背中が凹みどこでも侵入できるゴキブリ型、光で泳ぎを制御するオタマジャクシ型、集団で行動制御できるシロアリ型、水の上を跳ねるクモ型、何十倍の高さに飛び上がるノミ型等、ドローン革命の次世代ロボット革命を起こすべく、いろいろな昆虫ロボットが開発されてきている。


従来の機械が入れない部分での探索、清掃、補修等、色々な利用場面が想定される。ただ、もちろん燃料や動力等の技術的な問題、普及のためのコストの問題、軍事転用の問題、プライバシー等の法整備の問題にもしっかり触れられていて興味深く読み進んだ。
スパイのような昆虫が人間を監視していたマイノリティリポートの世界はもう間近に迫っているのかも。


・アルファベットの起源に迫る
アルファベットの起源と思しき陶片がエジプトで見つかったパラドックスについて考え、如何にヒエログリフが表意になり、表音になり、アルファベットに進歩していったのか、変化のルーツに迫る。文字の科学雑誌だが、考古学的なことも扱うんだな。


・スイスで開通した57kmのトンネルのテクノロジー
スイスでアルプスを南北に貫く世界最長の鉄道用トンネルが開通(これまでは青函トンネルの51kmだった)。設計、掘削、補強、計測、それぞれに最新のテクノロジーを紹介する話。といっても概観で総論的な話が多いかな。旅客輸送用に使われるのはもちろん、運輸としての役割も大きく、道路のトラフィック負荷軽減に役立つと期待されるとか。山国は大変だ。


・パンダのパラドックスについて
草食と肉食の特徴を併せ持つパンダ。肉を消化する腸と胃を持っているのに、草食用に特化した頭蓋骨や、歯、指などの特徴を用いて笹をワサワサ食べる、そのパラドックスに迫る。


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この雑誌は、SFを書きたい人にはアイディアの宝庫なんじゃないかと思う。先端技術や解析って色々な創意工夫やアイディアに満ち溢れていて、説得力を持った面白いプロットがたくさん生まれそうな気がする。


この雑誌を読むと世の中には、科学技術を発展させることで、色々な謎を解析し、問題を改善する意欲に満ち溢れている人たちがたくさんいることが分かる。人類の未来は決して暗くないんじゃないかと。我々を取り巻くあらゆる問題は少しずつでも克服されていくと信じる。。