金曜の夜、久しぶりにフランス映画でも見ようと思い立つ。テアトル梅田へ。おそらく居酒屋が一年で一番忙しいこの週末の夜、梅田の茶屋町に映画を見に来る物好きが15人ほど。。
永遠のジャンゴ。ジャンゴというのは、ジャンゴ・ラインハルトという第二次世界大戦の前後に活躍した実在のギタリストのこと。ギターの神様と称されるほどのカリスマなんだと。(知りませんでした)
Youtube予告編だけ事前に見てから行ったのだが、ジャンゴがナチス狂信兵をギター片手にバタバタと成敗するような痛快活劇ものかと思ったらそうではなく、ジャンゴ自身もその出自であるジプシーの人たちへの、ナチスによる偏見や迫害を通じて、彼らの尊厳を重く描くヒューマンドラマものだった。
2時間の映画だったけど、本来もっと長かったものをかなりカットしたのではないかと推測する。後半になって話がザクザクと流れて行った感じがしたから。
劇中にジプシーという、もう日本では聞かれなくなった単語が何度も出てくる。定住地を持たずに流れ生活をする被差別民たち。今はジプシーでなく、ロマという言葉を使うのが一般的なのかな。
あと映画では、ロマの人たちの母語、ロマ語がふんだんに使われているのが特徴的。どの系統の言葉かも良く分からない感じで、何言っているのか全然分からなかったけど。。これはフランスの公開版でも字幕が付くんだろう。
最後に。劇中に流れるジャンゴ達の演奏するブルースやスウィングが凄く良い。ジャンゴを演じた俳優さんの演奏の所作もよかったけど、映画終わってジャンゴの演奏している実際の姿を見たくなって探したらあった。この振る舞い、艶やか過ぎるだろ。