年末から取り組んでいたパヴェーゼの小説「美しい夏」を踏破しました。期間は約1カ月間ほど。よくやったと思います。
(以下ネタバレを含む)
話は、16歳の少女ジーニアが、年上の奔放な女性アメーリアとの交流、画家グイードへの恋を通じて大人の女性になっていく様を、少女特有の様々な感情描写と共に描き出したもの。
ジーニアは小説の中で孤独、焦燥、恋慕、嫉妬など様々な感傷を抱えながら揺れ動きつつ、大人への不可逆な階段を上っていきます。そしてその果てには・・。
主題は「二度とない青春」といったところ。読み進めながら何だかヒリヒリしていました。独特の感慨を残す小説ですね。
学習プロセスとして、読んで、訳を確かめて、文法分解して、理解しながら書いて、と馬鹿丁寧に進めたので時間はかかったけど、その分の実りはありました。
結構な速さで経験値をもらえている実感はあります(定量的に示すことはできないが・・)
ただセリフの解釈は難しく、日本語訳がないと太刀打ちできない部分も多くありました。指示語が何を指すのか、多義動詞をどういう意味で訳すのか、河島先生の巧みさに舌を巻きました。
それでも、原書に挑み格闘することに自分の語学学習の喜びはあるのだと再認識しました。毎日夢中になって読み進めました。
最初に取り掛かったのがこの本で良かったと思います。本当に良かった。しばらく復習してから次のに移りたいと思います。