とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

越境者たち(Les survivants)を見る

22日の月曜日にイタリア映画を見た()ときに、別に心惹かれていたのが以下のフランス映画。

 

 

 

雪に覆われた極寒のイタリアン・アルプス。

自由を求める亡命者の行く手を阻む大自然の脅威と不寛容な人間たちの狂気。
自由への挑戦は白銀の無法地帯を舞台にした決死のサバイバルと化した―
これは、ヨーロッパで今、実際に起きている恐怖をスリリングに描いた衝撃のサスペンススリラーである。

妻を事故で亡くし、失意の淵にあったフランス人サミュエルは、娘を友人に預けてイタリアの国境を越えたアルプスにある別荘の山小屋で週末を静かに過ごそうと考えていた。しかし、その山小屋には亡命のためフランス側にある難民施設へ向かうアフガニスタン人女性チェレーが避難していた。翌朝、山を越えてフランスへ向かうというチェレーを放っておけずに道案内を引き受けたサミュエルだったが彼らを襲うのは雪山の脅威だけではなかった……。

 

19日に上映開始したばかりだったので、また機会を見つけて見に行こうと思っていました。

・・が、なんと25日木曜日で上映が終了するとのこと。通算上映期間は1週間、回数は7回だけという。。打ち切るの早すぎ。

今週を逃したら、もう見られない。最終日の木曜日、エイっと定時に上がって、職場からテアトル梅田に急ぎました。

 

(以下、ネタバレを含む)

90分強の短めの映画でした。

あらすじにあるような、サスペンススリラーのような感じはしませんでした。

逃亡を続けながらイタリアからフランスへの越境に望むアフガニスタンの女性、成り行きで彼女を助けるために案内役をすることになるフランスの男性、それを妨害するためにひたすら粘着する得体の知れない奴等、という3者の構図は早くから提示されます。

その3者の絡みあいでもって、最終目的に向かって真っすぐに筋が展開される分、見ていて楽でした。意味を深く考えなくて良いというか・・

以前にフランス語の雑誌でアルプス越境に挑む難民の話は何回か見ていたので、この問題に対する自分の解像度は元々高くて、話を追うのもラクでした。

 

フランス語の原題は”Les survivants"(生き残った者)。妻に先立たれた夫と、行方不明の夫を探し越境に挑む妻、のペアの構図を強く感じます。

英題が"White Paradise"(白い楽園)。劇中に延々と続く、アルプスの雪中を越える過酷なシーンをフォーカスした感じで、主題としては分かる気がします。
(正直、あの装備で山越えに挑むのは無謀じゃないかと思ったけど・・)

邦題は「越境者たち」。「たち」という部分に、越境に挑む女性、助ける主人公の2人をクローズアップしつつ、さらに類似の難民たちが別に横たわっている示唆を感じます(考え過ぎか)。

それぞれ、重視したいポイントが異なる感じがして面白いですね。