夜間飛行のディクテが一通り終了した。案外順調に進んだ。9月30日から52日間のうち、実働51日。毎日1時間。
Vol De Nuit (Folio Series No 4)
- 作者:Saint-Exupery, Antoine de
- 発売日: 1972/12/01
- メディア: マスマーケット
あらすじはWikiの通り。
徐々に学生の頃読んだ時の記憶と、その時感じた感傷も甦ってきて、ディクテしながら酸っぱくなっていた。
ハイライトの一つ、嵐に巻き込まれた操縦士ファビアンが助からないと知りつつ、星の光を頼りに天上(天国)に機体を押し上げる辺りは、その神々しさに深い感動を覚えた。
最後は毎日ディクテするのが待ち遠しかった。取り掛かって良かった。異邦人の後も思ったけど、名作と呼ばれるものは読んでみると、それだけの理由があるのだなとしみじみ。サンテックスはやっぱり天才だ。寡作なのが本当に悔やまれる。
文書の難易度的には異邦人よりは少し難しいけど、転落よりは楽。当初より半分以下に分量に削ぎ落としたらしく記述は簡潔で清廉。ただ風景とか間の擬人化された描写の部分とか、的確に日本語で訳出するのは難しいと思った。堀口先生の工夫も良く分かった。
あと朗読CDの音量にはメリハリがありすぎな気もした。突然大音響で独白するとことか、耳が厳しくてトラウマになった。
次の教材を探すまでの間、この本をもう一順復習でディクテする。それだけの価値がある。また3〜4週間くらいかかる。