とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

見えない都市(Le città invisibili)を読む

タタール人の砂漠(Il deserto dei Tartari)」を読み終えて、幻想的で寓話的なモチーフが新鮮に感じられました。

これまでずっと、パヴェーゼの大戦期の社会派小説や、プリモ・レーヴィのユダヤ人迫害に関するルポルタージュや考察録を読んできていたからでしょうね。

ということでまた幻想的、寓話的な小説を読み進めてみたいなと考えて、色々探していましたが・・

 

・・今日からイタロ・カルヴィーノの「見えない都市(Le città invisibili)」を読むことにしました。

 

現代イタリア文学を代表し世界的に注目され続けている著者の名作。マルコ・ポーロフビライ汗の寵臣となって、様々な空想都市(巨大都市、無形都市など)の奇妙で不思議な報告を描く幻想小説の極致。

マルコ・ポーロからフビライ・ハンへの、訪れた都市に関する報告録というのは独特の設定ですね。ジパングとか出てくるのかな。

文章をざっと見た感じでは語彙レベルは一気に上がりそうですね。でも急がば回れなのでね。

分量的には3週間くらいで終えられたら。頑張って読んでみます。

 

 

タタール人の砂漠(Il deserto dei Tartari)を踏破する

 

終わりました。年末年始をまたいで28日間、毎日少しずつ進めて踏破しました。

久しぶりに全文書をディクテ(書取)したので没入感が深く、今はただ心地よい感慨の塊のようなものに身を委ねています。

 

(注意!以下あらすじを思いっきり書いています)

あらすじ。砂漠を臨む孤立した砦に配属されたドローゴ。軍人としての栄達を望むも、砦での単調な歳月に倦み、来襲しない敵を待ちつつ、若さを浪費していく。

そして晩年、本当に敵が来襲してきた最中に、病魔を理由に不本意に砦を追い出された彼が、最後に辿り着いた境地とは・・

という話です。

 

・・独特の人生譚ですね。エンタメ性が高くて、次はどんな展開になるんだろ?と、毎日の書取が楽しみで仕方ありませんでした。

人生は思うようにならないし、殆どの人は英雄になれないまま死んでいく。けど最後に、その在り様を克服しようとするドローゴに胸が熱くなりました。

 

あとは出来る限り具体的な地域性や時代性を排した寓話的、幻想的な描写が新鮮でしたね。

イタリア語教材としては文章も適度な長さで、解釈も語彙も割と平易で、日本語文の助けが必要なシチュエーションは後半は殆どありませんでした。

散々悩まされた倒置表現(イタリア語はフランス語より語順が自由でさ・・)にも慣れてきた気がします。

 

・・それにしても第二次大戦前の1940年にこんな作品を産み出しているイタリア文学界の懐の深さたるや。

我ながら良い選択でした。是非読んでみてください。

 

まいにちイタリア語応用編(美術にみるイタリアの女性像)を踏破する 

今年もよろしくお願いします。

今年の抱負を色々書こうと思ったけど止めました。楽しく健康に勉強できれば良いだろと。。とにかく高望みしないようにします。

 

それはそうと、2024年10月~12月の3か月間、美術に見るイタリアの女性像”Le donne italiane nelle arte”を24課分、踏破しました。

 

 

全部ディクテして、しっかり聞きました。3か月堪能しました。

・内容は、絵画や彫像のモチーフとなったイタリアの女性たちに関する逸話や歴史背景を紹介するものです。

・貴族、政治家、画家、文筆家、聖母から庶民に至るまで、よくこれだけ多様なモチーフを持ってきたなと。Wikipediaで見つからない方もいて単純に読み物として面白いです。

・放送は、①文章の読み上げ⇒②本編重要単語の説明⇒③訳の読み上げ⇒④応用単語の説明⇒⑤もう一度読み上げ⇒⑥少し雑談という流れ。シンプルです。

・スキッドの文章が25行程度と非常に長く、文法の説明が放送中に全くありません。ラジオ講座で、こんなに遠過去だらけの文章群を始めてみました。

・テキストにはフォロー用に申し訳程度の文法・用法の説明はありますが、あくまでも復習、確認用途の簡単なものです。

・難易度的には、今までの準入門向けのものよりも、かなり中級寄りの硬派な作りになっていると思います。

2024年にどのエントリーがよく見られたか集計する

 

昨年に続いて2024年も、どのページが一番アクセスがあったか、Google Analyticsから抜き出してみました。20位から1位まで以下の通りです。

 

20位(初登場)

 

19位(初登場)

 

18位(前年:19位)

 

17位(前年:15位)

 

16位(初登場)

 

 

15位(初登場)

 

 

14位(前年:14位)

 

13位(前年:9位)

 

12位(前年:12位)

 

11位(初登場)

 

10位(前年:8位)

 

9位(前年:11位)

 

8位(前年:10位)

 

7位(前年:6位)

 

6位(前年:7位)

 

5位(前年:5位)

 

4位(前年:4位)

 

3位🥉(前年:3位)

 

2位🥈(前年:2位)

 

1位🥇(前年:1位)

 

上位5つは昨年と変わらず。

新たに産業カウンセラーに関するものが4つ入っているのが目立ちますね。

体験型資格取得で、ネット上に情報が乏しいものは相対的に需要が高いようです。

自分のフィルターを通じての偏った体験記なので、こういう風に感じる人もいるんだなくらいの感覚で、参考程度にしてほしいですが。

極地のスターバックスで巡礼ディクテをする

年末に有休を合わせて道東を旅行しました。

冬の寒い北海道が好きで、道北、道東を中心に通算6回くらい旅行しています(将来移住したいと思っているくらい好き)

今回は帯広で車を借りて道東を巡りつつ、途中の斜里という街に目的があったのですが、直前でブログ的な企画もできないかと考えました。

 

・・それは極致のカフェを巡礼する事。

そう言えば、2月に日本最南端最西端のモスバーガーを巡礼しました。これは本当に楽しかったです。

 

実は、このブログの旅行のときに、スターバックス石垣空港でもディクテをしていました。この店は日本最南端、最西端のスターバックスになるんだそうですね。

 

・・スターバックスは、どの店舗も混んでいて安定的に席を確保できないので、自分は勉強で普段使いしません。

なのでモス、ドトールほどの強い愛着はないのですが・・・

それに世界的カフェチェーンなので日本の極地を極めても有難みは薄いのですが・・・

それでもせっかく日本最南端、最西端の店舗に行ったなら、日本最北端、日本最東端にも行ってみようかと・・

って何処にあるんだろう?

 

まず最北端を目指します。今回の元々の順路上にありました。ツイてる。

帯広から、足寄、陸別を経由して北見で一泊して、朝一に宿から車でぶっ飛ばします。開店直後を目指しますが、朝7時開店なので眠いです。

日本最北端のスタバは、オホーツクの要衝である北見市の、国道から少し坂を上った先の北見工業大学の向かいにあります。北見KITFRONT店です。


 

 

長方形型のこじんまりとした店舗でした。面積のわりに席数を抑えた作りです。場所柄、大学の関係者の方が多いのかな?

丁度日の出の時間で、窓際は少し眩しかったけど、冬の北海道の陽の光りは弱々しく儚げでした(夏だと強すぎて厳しいかもしれない)

しっかり勉強して義務を果たします。

 

このあとは斜里、弟子屈に宿泊していたのですが、そこから80㌔の道のりを一気に南下して、最東端のスタバの朝の開店に間に合わせにいきます。

氷点下17度でかなり冷え込みましたが(北海道なら珍しくないけど)、積雪は殆ど無く、運転しやすい道でした。

 

日本最東端のスタバは道東の要衝、釧路市の東の郊外、イオンモール釧路店の1Fにあります。イオン釧路店です。


 

イオンモール釧路は2階建ての小さいモールですが、店内は大きくて長時間ゆっくり寛げる感じです。

スタバによくある四角い机が多く、勉強者向きの店舗だなと、カフェ勉強ヲタクとして感心することしきり。

ここでもしっかり勉強して巡礼者としての義務を果たします。

 

写真は開店直後で自分しかいませんが、30分も経たないうちに地元らしきお客さん達で溢れてきました。スタバの集客力はやっぱり凄い。

・・北見、釧路というとあまり極地としての有難みはないかも知れませんが、それでもこれでモスに続いて、スタバも制覇しました。

将来、さらに北にある音威子府や、さらに東にある厚岸に新しいスタバの店舗が出来たら、また巡礼し直したいと思います。

WORDLEフランス語版を解き続ける

Le Mot - Wordle en français

 

Wordleフランス版を紹介する記事を書いたのが2年半前。もう誰もこんなパズルの事など見向きもしないでしょうが・・

自分は通勤中の気が向いたときに続けていて、正答を出した回数も通算500回に到達しました。

 

 

通算で1回しか失敗してないけど、これは解けそうになかったら途中で辞めているからです(仕様上失敗にカウントされない)

 

解法パターンとして5つに分類します。

 

1)基本パターンで推測できるやつ

自分は最初に"ADIEU"(さよなら)、次に"PORTS"(港)と入れることが多く、この2つを基本パターンとしています。

これで、A,I,U,E,Oの母音と、D,P,R,T,Sという子音を網羅できます。

後は、子音が3つ続くシチュエーションはないこと、語尾の母音はEが圧倒的に多いことなどを踏まえて推測すると、半分くらいはこれで解けてしまいます。

 

2)子音が続くやつ

"sc","ch","gn","ph","rh","th"など、フランス語には得意の子音組み合わせパターンがいくつかあります。これを埋めれば何とかなるかなという。。

 

3)同じ文字が連なって出てくるやつ

あと単語として、同じ文字を繰り返す単語は意識的に選ばれています。"OFFRE"(提案)とか、”MUSEE”(博物館)とか。これは慣れるまで探索が難しいです。

 

4)難しい文字を使うやつ

それでも解けないとなると、難しい文字を使っているんだなと推測が働きます。具体的にはX,Y,Hを使ったものですかね。。

Yは母音の置き換えで使われることが多いので、A,I,U,E,Oが1つしか出てこない場合使われてるんじゃないかと推測が働きます。

出てきた中で印象に残っているのは、”CYGNE”(白鳥)、"OXYDE"(酸化物)、”HARDE”(群れ)、”HYMNE”(賛歌)、”SOLEX”(原チャリ)あたり。

 

5)さらに難しい文字を使うやつ

たまにあって一番難しく感じるのはKですね。フランス語には本来存在しないアルファベットだからです。

”STOCK”(在庫)とか、”VODKA”(ウォッカ)など、外来語が多いです。

普段は殆どデフォルトで無視しているアルファベットなので中々選択肢に浮かんできません。。

 

・・そんなこんなで連日解き続けてきました。

Wordle単体で単語を覚えるツールにはなりませんが、どれくらい単語を覚えているかをチェックするツールにはなります。

フランス語学習者の方は、是非遊んでいただきたいと思います。

 

ちなみにイタリア語の5文字Wordleは単語が少なく、例外も殆どなく全然面白くないので100個くらい解いて飽きてしまいました。

 

やっぱりこのパズルは語源が様々で、規則が多様な英語でやるのが一番面白いんだろうなと思います。

 

ちな日本語版もあります。これはこれで凄く難しいです。。

馬名で日本の神話の神々を覚える

日本神話も溜まってきたのでまとめます。

※1 たくさん確認漏れがあります。神話の定義をどこまで広げるかも難しい所。かなり恣意的な基準ですが、目くじら立てずに見て頂ければ。

※2 冠名付きの馬は含みません。

※3 JRA・地方登録馬を含みますが、70年代以前の登録馬および、海外の登録馬は含みません。そこまでカウントするとキリがないため。

※4 カタカナの当て方が独特な馬もいますが、馬主さんの選択なので大目に見てください。

※5 ★はGⅠ競争の勝利馬、☆はGⅡ、GⅢ競争の勝利馬(いずれも海外、交流競走含む)を指します。

 

アマテラス(Amaterasu,1996)・・天照。日本神話においては最高神に位置付けられる女神。天皇の祖神にして、あらゆる願いを聞き届ける所願成就の神様として知られる。

アメノタヂカラオ(Amenotajikarao,2019)・・天之手力男神。 天岩戸伝承で、天岩戸(あまのいわと)の中に閉じこもったアマテラスを外の世界に引きずり出した神。手力雄神社戸隠神社などで祀られる。

アメノハバキリ(Amenohabakiri,2015)・・天羽々斬。スサノオ出雲国ヤマタノオロチを退治した時に用いた神剣。大蛇を斬った時、体内にあった天叢雲剣草薙剣)に当たって切先が欠けてしまったという。石上神宮に祀られる。

アメノミナカヌシ(Amenominakanushi,2009)・・天之御中主神。創造神。別天津神にして造化三神の一柱。

アメノムラクモ(Amenomurakumo,2015)・・天叢雲。剣の名前。三種の神器の一つで武力の象徴。イザナギヤマタノオロチを退治したときにその体内で見つけたとされる。

イザナギ(Izanagi,2021)・・伊邪那岐イザナミの夫で、アマテラスやスサノオツクヨミ等多くの神の父神であり、神武天皇の7代前の先祖とされている。 

イザナミ(Izanami,2015)・・伊邪那美。オノゴロ島におりたち、国産み・神産みにおいてイザナギとの間に日本国土を形づくる多数の子をもうける。

クサナギノツルギ(Kusanagino Tsurugi,2007)・・草薙剣。天叢雲の別名とされる(父はデュダンダル、フランスの叙事詩ローランの歌」に登場する英雄ローランが持つ聖剣の名)

クシナダヒメ(Kushinadahime,2015)・・櫛名田比売童女ヤマタノオロチの生贄にされそうになっていたところを、スサノオにより姿を変えられて櫛になり、スサノオはこの櫛を頭に挿してヤマタノオロチと戦い退治したという。後にスサノオの妻となる。

サクヤヒメ(Sakuyahime,2012)・・佐久夜毘売。邇邇芸命ニニギノミコト)の妻となり多数の子を設ける。

サルタヒコ(Sarutahiko,2009)・・猿田彦天孫降臨の際に、天照大御神に遣わされた邇邇芸命を道案内した国津神伊勢国五十鈴川のほとりに鎮座したとされ、中世には庚申信仰道祖神と結びついた。 

シナツヒメ(Shinatsuhime,2022)・・志那都比売。風を司る女神。シナツヒコと対を成し、イザナミが朝霧を吹き払った息から共に生まれたとされる。

スサノオ(Susanoo,2008)・・素戔嗚。アマテラスの弟。暴風神、農神、疫神として信仰され、氷川神社、八坂神社などに祀られる。 

スセリヒメ(Suserihime,2018)・・須勢理毘売。スサノオの娘にして、オオクニヌシの正妻である女神。気性の激しさで有名。

タカチホ(Takachiho,2018)・・高千穂。宮崎県の北西部の山間にある町。ニニギの天孫降臨の地として名高い。アマテラスが籠ったとされる天岩戸も有名。

タケミカヅチ(Take Mikazuchi,2005)・・建御雷神。軍神、雷神、地震の神、剣の神。タケミナカタとの力比べは相撲のルーツになったとされる。鹿島神宮の主神として有名。

ツクヨミ(Tsukuyomi,2020)・・月読。夜を統べ、月を司り、ツキを呼び込むとされる神。アマテラスの弟、スサノオの兄。全般的に活躍に乏しい。

ヤタガラスYatagarasu,1995)・・八咫烏神武天皇が東征の時、熊野から大和へぬける山中の道案内として、アマテラスの命を受けて飛来したという烏。

ヤマタノオロチ(Yamatanoorochi,2018)、オロチ(Orochi,2002)・・八岐大蛇。八つの頭と尾を持つ大蛇で、古事記では最も恐ろしい怪物とされる。出雲の斐伊川の上流に生息し、毎年娘たちを食べていたが、スサノオに退治される。

ヤマトタケル(Yamato Takeru,1998)・・日本武尊、倭建命。熊襲征討・東国征討を行ったとされる英雄。 第12代景行天皇の皇子で、第14代仲哀天皇の父にあたる。

ヤマトヒメ(Yamatohime,1996)・・倭姫命。第11代垂仁天皇の皇女。ヤマトタケル熊襲征伐の際は御衣・御裳を、また蝦夷征伐の際には天叢雲剣を授けた。 

 

参考(本来の基準だと古すぎる馬だけど惜しいので)

タカマガハラ(Takamagahara,1961)・・高天原。「古事記」の冒頭「天地(あめつち)のはじめ」に登場する神々の生まれる場所・天津神の住む場所とされる。

 

タタール人の砂漠(Il deserto dei Tartari)を読む

 

プリモ・レーヴィの作品群をまとめて一息つきました。そろそろ新機軸に入ります。

今日からブッツァーティの「タタール人の砂漠(Il deserto dei Tartari)」という作品を読みます。

理由は紹介文が面白そうだったからです。

辺境の砦でいつ来襲するともわからない敵を待ちながら,緊張と不安の中で青春を浪費する将校ジョヴァンニ・ドローゴ――.神秘的,幻想的な作風で,カフカの再来と称され,二十世紀の現代イタリア文学に独自の位置を占める作家ディーノ・ブッツァーティ(1906―72)の代表作にして,二十世紀幻想文学の世界的古典.1940年刊.

 

辺境の砦、緊張と不安、青春の浪費、幻想的な作風、カフカの再来・・もう既にモチーフだけで涎が出てくる流れ。

Amazon.co.jpのイタリア文学ランキングだと、いつも上位にランクしていて、かなり知名度の高い作品のようですね。本日時点では3位のようです。

 

基本はイタリア語原書だけで進めますが、原書がどうしても分からないときの補足用に日本語版も購入します。

 

読み上げがYoutubeにあったのは嬉しいです。キャプチャーして、チャプター分割して、聞き取りながら進めていけます。自分は音から入るのが好きなので。

 

純粋なイタリア語長編小説は久しぶり。年末年始にかけてじっくり読み書きしつつ、30~40日くらいで終わらせられたら。

あと映画でも有名な作品のようなので、小説を読み終わったらそちらも確認してみたいと思います。

 

(2025/1/12追記 踏破しました)

溺れるものと救われるもの(I sommersi e i salvati)を踏破する

 

プリモ・レーヴィの「溺れるものと救われるもの(I sommersi e i salvati)」を踏破しました。40日、ゆっくりと書き移しながら読みました。

 

・・読後感が何とも形容できません。重いというか、ずっしり来るというか。

この本は、自分が今まで親しんできたジャンルの小説や自伝ではありません。

著者が生き抜いたアウシュヴィッツについて、その社会構造の難解さ、暴力装置としての意味、恥辱を与える理由、囚人の知性との関係、ドイツ人の贖罪意識など、様々な断面から自由に思考を展開したものです。

論説ではないし、エッセーでもないし、敢えて言うなら考察録とでも言うんでしょうかね。

今の世界情勢に対するメタファー(暗喩)を随所に感じられるところに、レーヴィの指摘の鋭さを感じます。

 

これでここまで、プリモ・レーヴィについては、

アウシュヴィッツの体験を描いた「これが人間か(Se questo é un uomo)」()、

その後の解放から帰国までの放浪の旅を描いた「休戦(La tregua)」()、

そして彼の化学者としての小話集「周期律(Il sistema periodico)」()、

そしてそれらを集成して思考を展開した「溺れるものと救われるもの(I sommersi e i salvati)」、

4作読んできたことになります。歴史だけでなく、現代社会への解像度も間違いなく上がったと思います。

少し復習してから、次に移りたいと思います。

 

あと追記。

※1 事前にプリモ・レーヴィの「これが人間か(Se questo é un uomo)」だけでも読んでおかないと、話が理解しにくいと思います。

※2 小説や自伝の時と違ってセリフが殆どなく、プリモ・レーヴィの説明が銃弾爆撃のように延々と続くので、最初は読みづらく感じました。

※3 古い小説とか、古代の神話とか、歴史上の人物の逸話などを参照したスノッブな例えが多く、日本語訳の解説がないと中々納得しながら進めません。難しー。

 

 

(12/14 追記 新しい小説を読みます)

馬名でケルト神話の神々を覚える

ケルト神話も多いですね。アイルランドウェールズの系統に分かれ体系も複雑ですが拾っていきたいと思います。重賞勝ち比率も高く優秀な馬が多い印象です。

 

※1 たくさん確認漏れがあります。神話の定義をどこまで広げるかも難しい所。かなり恣意的な基準ですが、目くじら立てずに見て頂ければ。

※2 冠名付きの馬は含みません。

※3 JRA・地方登録馬を含みますが、70年代以前の登録馬および、海外の登録馬は含みません。そこまでカウントするとキリがないため。

※4 カタカナの当て方が独特な馬もいますが、馬主さんの選択なので大目に見てください。

※5 ★はGⅠ競争の勝利馬、☆はGⅡ、GⅢ競争の勝利馬(いずれも海外、交流競走含む)を指します。

 

アラドヴァル(Areadbhar,2009)・・太陽神ルーが持つ槍の一種。

アリアンロッド(Arianrhod,2019)・・ダーナの娘。月の女神。直訳すると「銀の車輪」

アンドラステ(Andraste,2016)・・戦いと勝利の女神。AD60年にケルトの女王であるブーディカがローマのブリテン占領に対抗するために召還したとされる。

エポナ(Epona,2022)・・馬・ロバ・ラバなどの女神。

エンヴァール(Enbharr,2013)・・神馬。陸と海の両方を横断することができ、風速よりも速かったとされる。

カフヴァール(Cathbharr,2009)・・太陽神ルーの持つ兜。太陽のように眩しく輝く。

カラドボルグ(Caladbolg,2018)・・アルスター物語群に登場する伝説の剣。アーサー王伝説に登場するエスクカリバーの源流とされる。

クラウソラス(Claíomh Solais,2007)・・神話に頻繁に登場する武器の名前。直訳すると「光の剣」

クーフーリン(Cú Chulainn,2001)・・アルスター物語群に登場する半身半人の英雄で、太陽神の化身と信じられている。

セイングレイド(Sainglend,2001)・・クーフーリンの駆る漆黒の愛馬。

ダグザ(Dagda,2019)、ダグダ(2009)・・神話の最高神。農業、豊穣の神とされ、生と死、天候と作物、また時間と季節を操る。しばしば、フード付きのマントを着た髭面の大男または巨人として描写される。

ダーナ(Dana,2014)・・生命の母神。ダーナ神族の母。

ディアドラ(Deirdre,2014)・・アルスター物語群に登場する悲劇のヒロイン。 その物語の不遇で呆気ない最期により著名な存在で「悲しみのディアドラ」の蔑称でも知られる。

ディルムッド(Diarmuid,2022)・・フィン物語群で語られるフィアナ騎士団の一員。ドゥンの息子。若さの神、妖精王オェングス、海神マナナン・マクリルを育ての親に持つ。

ティルナノーグ(Tír na nÓg,2012)・・島の楽園。永遠の若さ、美しさ、健康、豊かさ、喜びを持つ超自然的な領域とされる。

ネス(Ness,2010)・・アルスターの王女。後のコノール王の母にあたる。

フラガラッハ(Fragarach,2007)・・剣の名前。神々によって鍛造され、運命の石(リア・フェイル)の上に立つ者だけが振るうことができるように意図され「囁く者」「答える者」「報復する者」の異名がある。

ベレヌス(Belenus,2017)、ベレノス(2000)・・光、火、治癒をつかさどる神。しばしばギリシャ神話のアポロンと同一視されたとされる。

ベリサマ(Belisama,2012)・・湖、川、炎や工芸品を司る女神。火をあつかう諸業を司る巫女の様な存在であったと考えられる。光の神・ベレヌスの妻で「夏の輝き」を意味する

マッハモンルード(Macha Mong Ruad,2018)・・戦いの三女神の一柱。土地、豊穣、王権、戦争、馬を司るとされる。正式名称はマッハで、本馬名は通称で「赤い鬣のマッハ」を意味する。

メイブ(Maeve,2005)・・コナハトの女王。「酩酊」を意味する。

モラルタ(Moralltach,2012)・・ ディルムッドの持つ名剣。どんな相手でも一撃で両断する。「大いなる激情」を意味する。

リアファルLia Fáil,2012)・・アイルランドのミース州タラの丘にある就任塚 にある石。戴冠石とも呼ばれる。ダーナ神族に登場するエリンの四秘宝のひとつ。

ルー(Lugh,2010)・・太陽神。戦士、王、職人、救世主としての役割を持ち、炎の槍と投石器を操り、フェイリニスという猟犬を飼う。