3章構成のボヴァリー夫人、第1章がようやく終了した。まだ20%くらい。本当に終わるんだろうかこれ。
ここまでの雑感。
1)厳しい語彙
カミュ、サンテックスと比べると描写がやたら細やか。固有名詞をたくさん使うので、運輸、植生、建築、農業、あらゆる分野で細かい単語がたくさん出てくる。仏和、仏英を読んでも、その単語の定義やイメージが理解できなかったりしてきつかった。
例えば「馬車」を表す単語で10個くらいは出てきたが、頭の中ではどうしてもゴチャゴチャになってしまう。Wikiで見たら(⇒)、馬車の種類多すぎ。見ながら勉強すれば理解早かったか?まぁどうせ覚える気ないから良いや。割り切らないとこんなの終われない。
2)今でも通じる文法
1857年の作品、19世紀の作品は初めてという事で、古さから来る難解さや今までの経験との相違を恐れていたが、単語はともかく文法は今までの知識で問題なく通じる。
時制は半過去、単純過去中心で、接続法半過去がチラチラ出る程度。話し言葉にたまに複合過去が混じってくるのはサンテックスと一緒。ユゴー、バルザック、スタンダールあたりももう読めるか?19世紀のフランス文学万歳。
3)未知の楽しさ
自分はボヴァリー夫人は大まかな結末を知ってしまっている。だから過程を楽しむという前提なのだが、やっぱり結末が最後まで分からない方がモチベが全然違うだろうなと。
刺激的な書評欄を見てから衝動的にディクテを再開したけど、思えば今までディクテしてきた小説の中で、星の王子さまも、異邦人も、転落も、夜間飛行も、未知の結末を目指して、毎日少しずつ進みながらドキドキしていたのが一番楽しい部分だったんだと思う。まぁ取り敢えずは頑張るけどな。