とにかくフランス語を勉強する

フランス語に加えてイタリア語もダラダラ勉強しているダメリーマンの記録

Science et Vie 201612






正月休みと3連休で結構読み進んだ。件の本(→)による演習が嫌になった時には、この雑誌を優先的に読んだりして良い気分転換になった。今月は殆どのトピックを読んだ。


・何故この世は存在するのか
メイントピック。宗教や倫理的観点でなくあくまでも量子物理学的観点からの話。138億年前にこの世を創成したビッグバンの後、「物質」が如何に「反物質」に打ち勝ち、物質を、惑星を、そして我々を存在足らしめたかの解説。
ブリタニカで用語知識を補強しながら根気強く読み進んだ。難しい内容だけど凄く面白かった。日本のスーパーカミオカンデという施設でニュートリノとアンチニュートリノが世界で初めて計測されるようになって初めて分かった事、これから見込まれることを自分みたいな素人にも分かるように説明してくれる。


・何故こんなに長生きするのか
人間以外にも、寿命がやたら長い動物がいる。遺伝子を他の個体とスワップするクラゲ、細胞から活性酸素を駆除する北極クジラとか、色々な生物の色々な長生きするメカニズムを解説する。


・シベリアを襲う恐怖のウイルス
シベリアの永久凍土が温暖化で溶け始めた結果、氷結されていた天然痘とか、さらには未知のウイルスまでも、色々な細菌が活動し始めてヤバいという話。現地では幼児に感染致死者も出たとか。


・皮膚から子供を作る
ネズミの実験で、皮膚から人工多能性細胞を生成して、卵子精子の元を作り、子供を生成したという話。人間にも将来的には応用可能なはずで、不能者や不妊者のカップルの子供ができるようになるんじゃないかという画期的だが恐ろしい技術を概説する。


地磁気は月の誕生と共に生まれた?
地球が何故磁気を帯びるようになったか正確な原因が分かっていない中で、月の原型が地球に衝突してできた衝撃によってもたらされたという仮説を検証する。
地磁気が、宇宙放射線から我々を防いでくれているわけで、生命の誕生とも大きな因果関係はあるのは間違いないところ。


・自動運転のアルゴリズム
例えば自動運転をしていて、そのまま進むと歩行者を1人を確実に轢き殺してしまう、右にしかハンドルを切れないが切ると2人を確実に轢き殺してしまう。この場合、自動運転カーはどうすべきなのか?
自動運転カーは、生命、リスク判断において、どういう基準に基づき何を優先するのかを専門家への取材を通じて解説する。
凄く面白そうなトピックだったんだけど、肝心の自動車会社自体が取材に非協力的なところが多くて焦点が少しボヤけてしまったのが残念。なんか読んでいて拍子抜け。


・F−35の失敗に学ぶ
開発費も製造費も維持費も異常に食うわ、それでいて性能は劣るわ、どうしようもないダメ戦闘機の烙印を押されてしまっているアメリカの最新戦闘機F−35の失敗に学ぶ。フランスの最新戦闘機RAFALEとの比較をこれみよがしに載せているのがポイント。


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12月号読了で積み残し分の消化完了かと思ったら、今日になって国際郵便で1月号を受領。さすがにウンザリ。また週末使って少しずつ読み進もうか。