たまにはイタリア語教養雑誌のFocus Digitaleの中から、興味深い記事を紹介します。
題名は"Come ho trovato i miei antenati"(どのように自分の先祖を見つけたか)、色々な検索手段を用いて、イタリア人の記者が自分の先祖を辿っていく話です。
自身の複雑な出自を、あの手この手を絡めつつ、20世紀から19世紀、18世紀、17世紀と辿っていく様は読みごたえがありました。
イタリアには登記の保存が制度化された1848年からの1億3千万以上のドキュメントのアーカイヴがあります。
公開できるものは下記リンクのポータル(antenati.cultura.gov.it)に全部アップされているのだそうです。
さらに古い18世紀の記録ですが、ナポレオンのコルシカ島での出生記録もアーカイブに残っているそうです(コルシカ島ってナポレオンの時代は既にフランス領だったと思ったけど)
黄色く蛍光で塗られた部分に”Napoleone Bonaparte(ナポレオン・ボナパルト)”の文字が見えます。
あと他にも、有料のネット先祖検索サービス(Ancestry.itなどが有名)、唾液サンプルによるDNAルーツ検索(かなり眉唾物らしい)、カトリック教会の台帳の人事記録(田舎だと結構色々分かるそう)など、様々な先祖検索の手法が紹介されていました。
・・戦争中の爆撃による記録の破損や、新大陸定住(移民)による歴史の断絶などの阻害要因も乗り越えて、先祖に迫る記者の執念に感服しました。面白い記事でした。満足しました。