ディクテ(書取)は自分のフランス語学習の肝だったので、以前から布教するように色々書いてきました(無駄なのに)。
それだけディクテ学習法が楽しかったからなんですが、ディクテの本場のフランスではムッシュ・ディクテ(Monsieur dictée)と名乗る方がいます。
無理やり日本語に訳すと「書取紳士」でしょうか(不審な感じ)。本名をラシッド・サンタキという、ジャーナリスト兼作家の方です。
https://fr.linkedin.com/in/rachid-santaki-99564856
色々な場所で人を集めてディクテをするために「ラ・ディクテ・ジェアント」(La Dictée Géante)というイベント企画主催しています。
フランス各地を巡回されているそうですね。刑務所や宇宙ステーションからの朗読もやったそうです。
去年のシャンゼリゼ通りで5,000人集めた企画などは、日本でもニュースになっていました。
この方はさらに、「ディクテはすべてを変える(Une dictée peut tout changer)」という、"La Dictée Géante"企画にまつわる体験記を出版しています。
Rachid Santaki nous raconte, à travers ses expériences et ses anecdotes, l’extraordinaire pouvoir de la dictée, qui peut tout changer !
ラシッド・サンタキが(La Dictée Géanteの企画を巡って得た)体験や逸話を通して、すべてを変えてしまうディクテーションの並外れた力について語る!
で、たまたま見つけた、その時の対談動画でも色々語っていました。
・一回読み手として参加してディクテに魅了されて以来、色々な企画をしてきた。好奇心旺盛で人間が好きな自分にとって、ディクテは人々と集い、心を通わせる良い機会。
・ディクテによる教育はフランスに固有なもので歴史は古く、かの有名な「メリメのディクテ(⇒)」で、ナポレオン3世が75個の間違いを犯したのは有名。
・AIが綴りを自動的に直してくれる時代になっても、綴りの厳格さ正確は重要。正確でない綴りで書かれた単語はその意味を失う。
・ディクテはその鍛錬の上に思考の骨組みを作り、適切な単語を選び、文章を形作るためのテコとなる。
なんだそうです(聞き取りやすい所をまとめただけなので、かなり適当)。
やっぱりディクテの本場は凄いですね、こんな情熱的な方(ある意味変態的な)がいるんだと感心してしまいました。
・・自分の今勉強しているイタリア語はディクテをしていても、フランス語ほど楽しくないのが辛いところです(判断要素少ないから)。英語もしかり。